高知県では「ツガニ」と呼ばれます。ツガニは、中国で高級食材として知られる「上海ガニ」の近縁種で、とても旨味の強いカニです。年に一度冬の産卵のために海に下る以外は、ほとんどの時間を淡水域で過ごします。ツガニの漁期は資源保護のために、県内ではおおよそ9月から11月の3か月に限られており、主にカゴ漁で漁獲されます。茹でて食べる以外にも、生のまま殻ごと潰して、エキスを濾し取った「ツガニ汁」は、ツガニうどんやツガニそうめん、ツガニ飯に用いられます。また最近では、その旨味の強さからパスタにも使われるようになりました。