生産者情報

四万十生産有限会社

2025/12/11

日本最後の清流といわれる四万十川。その中流域、目の前に支流が流れる場所に「四万十生産有限会社」があります。鮎や鰻の加工・販売を行う企業で、高知県版HACCPを取得した加工場で、職人がひとつひとつ丁寧に製造しています。

四万十生産有限会社では、四万十伝統の「焼缶(やきかん/炭火焼き用の缶)」を使い、鮎を炭火で焼き上げる「焼き鮎」などを加工。一度焼いて旨みを凝縮させた鮎を、ふっくらと炊き上げるのが美味しさの秘密です。焼き鮎は出汁もよく出るため、これを活用した醤油や味噌なども手がけています。

扱っているのは養殖の鮎。養殖ならではの強みは、水産資源を守りつつ安定供給ができること。その強みを活かし、鮎の内臓の塩辛「鮎うるか」や、卵だけを使った希少な「卵うるか」といった加工品も作られています。一般に卵を使用すると資源の枯渇につながりますが、養殖なら増やしながら一部を活用できます。

焼き鮎などの加工品は、贈答品や、大手百貨店のおせち料理の一品、さまざまな業務用商品としても使われています。養殖だからこそ、業務用で安定供給できるのも大きな強みです。

ちなみに、鮎の天然物と養殖の違いとして、「天然物には追い星(おいぼし/黄色い星のような模様)が出る」とよく言われます。でも実際には、養殖でも油がのった鮎には追い星が出るため、プロでも見分けがつかないそう。「うるかの色味は天然と少し違うかも。天然鮎は傷があることもありますが、養殖は少ない」と教えてくれました。

四万十生産有限会社が扱う養殖鮎は、見た目も味も天然に引けを取らない、美しい鮎です。

なお、「うるか」は加熱すると風味が変わり、和食料理人にも人気。四万十ではナスの炒め物に隠し味として入れることが多いそうです。ぜひ試してみてくださいね。

四万十の鮎は、贈答品やご家庭用はもちろん、都内の飲食店や旅館の一品としても高く評価されています。

高知の自然の恵みを、さまざまな場面でぜひお楽しみください。

四万十生産有限会社
https://40010monogatari.com/